書名 : リズムの美学:日中詩歌論
編著者 : 松浦友久
出版社 : 明治書院
定価 : 1,650 円
出版年 : 1991/03 月
ISBN:9784625440182
なぜ日本と中国の詩的リズムは「五音・七音」と「五言・七言」を中心としているのだろうか。「五七調」や「五言詩」が荘重・典雅に、「七五調」や「七言詩」が軽快・流麗に響くはのなぜか。いわゆる「字余り」の句に、素朴で落ち着いた感じが生まれるのはどうしてか。「内在律」の実態とは。…この興味深い謎を、詩的リズムの視点から解明する。
目次
序論 詩的リズム論における基礎的なポイント―リズムの正確な理解のために
日本詩歌のリズム論における三つの懸案―「詩拍」の構造と「休音」の機能から
詩型としての短歌―“リズムの多様化”と生命力
詩型としての「俳句」・付「漢俳」考―“余白の制度化”と生命力
「自由詩」のリズム―“イメージのリズム化”ということ
文語自由詩としての「訓読漢詩」―自由律形成の歩み
中国詩歌のリズム論における三つの懸案―主要定型の変遷をめぐって
「填詞」のリズム―“長短句”の意味するもの
「新詩」のリズム―その実態と史的意義
言語時空における“発音の可変性”と“リズムの不変性”―古典と現代をつなぐもの
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