書名 : 単車失竊記(新版)
編著者 : 呉明益
出版社 : 台湾麦田
定価 : 3,960 円
出版年 : 2020/02 月
單車失竊記(新增王德威推薦序):當代小說家
【あらすじ】
1993年、「私」の父親は突如として姿を消した。20年後、家族アルバムを整理していた「私」は、偶然一枚の写真を見つける。そこには一人の見知らぬ人物と一台の見慣れた自転車が映っていた。「私」は何かに突き動かされるように、失踪した父親とその自転車を探し始める。
読者から届いた一枚の手紙、一枚の写真、眷村に残る廃屋の地下室、第二次世界大戦中に日本軍が組織したマレーシアの自転車部隊、ミャンマーの森林地帯で結成された象による輸送部隊、園山動物園、写真を愛するツォウ族の青年アバス、アバスの父親が残したカセットテープ。忘れ去られようとしていた一台の自転車をきっかけに、記憶と現実が織りなす、時代を超えた物語が幕を開ける。
複雑かつ豊饒な台湾近代史を、歴史の当事者として旅するような感覚を読者に与えてくれる小説。
【日本語版】
自転車泥棒 呉明益/天野健太郎 訳 文藝春秋 2018年11月
■編著者紹介
呉明益:2015年4月に白水社から刊行された連作短編小説集『歩道橋の魔術師』は大きな注目を集めた。現代台湾で最も旬といわれる注目作家。
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