書名 : 聖武親征録（新校本）：中国史学基本典籍叢刊
編著者 : 賈敬顔校注；陳暁偉整理
出版社 : 中華書局
定価 : 2,880 円
出版年 : 2020/01 月
『聖武親征録』は、モンゴル帝国の建国者チンギス・カンとその後継者であるオゴデイの年代記。成立年はクビライの治世（13世紀後半）中とされている。著者は不明。『元史』、『元朝秘史』を補完する内容を含み、高い史料価値を有する。元蒙史研究の基本文献であり、清代以降、国内外の多くの学者が校勘、注釈を施してきた。本書は賈敬顔が校注を行い、陳暁偉が十八種類の版本を参照した上でこれまでの校勘・研究成果を整理しており、高い学術性と利便性を備える。
「聖武親征録」は訳文に難があったため、元来あまり重視されず、『四庫全書』ではその目録が史部雑史類に含まれているにすぎない。しかし乾嘉学者の銭大昕がその価値を提唱したことによって重要史料として認知されるようになり、清張穆、何秋濤、李文田、沈曽植、文廷式、丁謙等が校勘整理を行った。民国期には王国維が先人の研究成果をまとめ、明代の『説郛』を底本として更に詳しい校注を行い、『聖武親征録校注』を著した。十九世紀にはロシア人の帕拉基(卡法罗夫)が『聖武親征録校注』を国内に持ち帰り紹介。他にフランスではペリオの『聖武親征録訳注』、日本では那珂通世の注釈本などがそれぞれある。
《圣武亲征录》是蒙元史研究的基本文献,清代以来国内外学者多有校勘、注释,贾敬颜校注、陈晓伟整理本则在广校二十个版本的基础上,汇集众家校勘和现代研究成果,为学界提供一个学术价值高且便于阅读利用的版本。
|
|
