書名 : 独異志校証:古体小説叢刊
編著者 : 〔唐〕李伉撰、李剣国校
出版社 : 中華書局
定価 : 3,850 円
出版年 : 2023/04 月
獨異志校證 /古體小說叢刊
唐代志怪『独異志』校勘整理本】
唐・李伉の撰による志怪小説集「独異志」に、志怪・伝奇小説研究の権威として知られる李剣国(1943-)が校証を加えたもの。「独異志」はもと十巻とされるが、すでに散逸して三巻のみが残る。先秦から唐代まで広く題材を集めており、作者自らも「本書は世間の珍しい出来事を記した。開闢以来、現在の経典まで……神仙鬼怪をすべて拾い集めた。」と述べている。女媧兄妹が夫婦になる話や黄帝が蚩尤を誅伐する話といった神話から、韓朋夫婦が死んで連理樹に転生する話やムーランが父の代わりに従軍する話などの民間故事、紂王の酒池肉林の話や張良が黄石公に学んだ逸話などの歴史伝聞、漢霊帝の夫婦共食いの話や、洛陽女性の両頭四脚の話などの天変地異や怪異など題材は多岐にわたる。
今回の「古体小説叢刊」シリーズでは、『稗海』を底本にして、約383話について明抄本によって校勘を加え、さらに30話ほどの異文を加えた。『稗海』本と明抄本には題目がないため、読むのに役立つよう仮の題目をつけている。
《独异志校证》三卷,志怪小说集,唐李伉撰,李剑国校证。或著录为十卷,今本已非完帙。《独异记》取材广泛,上自先秦,下讫唐朝。作者自云:“记世事之独异也。自开辟以来迄于今世之经籍,……神仙鬼怪,并所摭录。”有原始神话如女娲兄妹为夫妻、黄帝灭蚩尤等,亦有民间故事如韩朋夫妇死后化为相思树、木兰代父从军等;有历史传闻如纣王糟邱酒池、张良师黄石公等,亦有灾异变怪如汉灵帝时夫妇相食、洛阳女子两头四臂等。今以《稗海》为底本,凡三百八十三条,校以明抄本,另辑得异文三十余条。《稗海》本、明钞本均无标目,为便于阅读,今代为拟目。
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