書名 : 中国飛翔文学誌
編著者 : 武田雅哉
出版社 : 人文書院
定価 : 6,600 円
出版年 : 2017/12 月
中国飛翔文学誌 空を飛びたかった綺態な人たちにまつわる十五の夜噺
中国人は、空を飛ぶことにどれほどの関心を持っていたのであろうか?堯・舜の神話伝説時代から、漢魏六朝の古譚、唐宋の伝奇、明清の小説戯曲、そしてウェスタン・インパクトにさらされる清朝末期の新聞雑誌、二〇世紀中葉の中国でささやかれた都市伝説まで。神仙、凧、パラシュート、飛車、気球、飛行船、UFOと、空を飛ぶことに思いを馳せた中国人の言動のあれこれを鮮やかに描き出す。虚実ないまぜになった奇譚によって綴られる中国飛翔文学誌。図版多数収録。
-----さあ、中国人が綴り語ってきた「空飛ぶ」おはなしをよんでいこう!
【目次】
はじめに——空飛ぶ中国人
第一夜 仙人とは飛ぶ人なり
★1 カスミを食べてるおじいさん?
★2 人生いろいろ 飛びかたいろいろ
★3 近代を飛んだ仙人
第二夜 よりよく落ちるための想像力
★1 古代のパラシュート奇譚
★2 舜さま、危機一髪!
★3 舜はパラシュートで飛んだのか
第三夜 鳥に乗りたかった人びと
★1 墨子と人造鳥類
★2 魯班はなにを飛ばしたのか
★3 呪われた鳥人間たち
★4 悲しき玩具
第四夜 凧よあがれ風に乗れ
★1 凧にまつわる伝説
★2 凧はいざなう禁断の園へ
★3 凧と『紅楼夢』
★4 凧のある画廊
第五夜 天翔る〈飛車〉
★1 漢代のせわしない神がみ
★2 奇肱の国の空飛ぶ車
★3 飛翔機械を破壊せよ
★4 そして船は陸(おか)をゆく
第六夜 進化する〈飛車〉
★1 〈飛車〉と竹とんぼ
★2 『鏡花縁』の垂直離着陸(ヴィトール)機
★3 古代インドの飛翔機械
第七夜 八月の槎に乗って
★1 それは〈いかだ〉と呼ばれた
★2 銀河へのゆるやかな旅
★3 〈いかだ〉と〈支機石〉の伝奇
第八夜 月世界への旅
★1 月に棲むものたち
★2 陛下、ちょいと月まで歩きましょう
★3 玄宗皇帝月旅行譚の変容
★4 舞台と小説のなかの月宮
第九夜 空にあいた穴のむこう
★1 月世界の描かれかた
★2 天が開くとき
★3 月をのぞく不思議な筒
★4 月をのぞけば、のぞかれる
第十夜 霧のなかの飛翔者
★1 空飛ぶ車をつくった工匠(たくみ)たち
★2 木球使者はきょうも忙しい
★3 東方ロケット案件
第十一夜 気球跳梁の時代
★1 飛ばない気球 飛ぶ卵
★2 気球を見あげた人びと
★3 気球で月へは行けません
★4 気球のある風景
第十二夜 船もおだてりゃ空を飛ぶ
★1 天翔るオーニソプター
★2 人生いたるところ飛翔機械あり
★3 ライトフライヤーがやってきた
★4 〈チャイナ〉が空に昇るとき
第十三夜 翔んでる大清帝国
★1 〈飛車〉と近代中国
★2 メランコリーの飛翔者
★3 〈電球〉を夢みて
★4 月に行けなかった月世界譚
★5 〈めざめた獅子〉木星に翔ぶ
★6 電気と飛翔と霊魂と
第十四夜 なにかが空を飛んでいる
★1 UFOだらけの中国
★2 それでもなにかが飛んでいる
★3 共和国前夜の空飛ぶ円盤
★4 いったいなにが飛んでるの?
第十五夜 飛翔計画続行中
あとがき
注
参考文献
図版出典
索 引
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