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書名 : 毛宗崗批評『三国志演義』の研究
編著者 : 仙石知子
出版社 : 汲古書院
定価 : 7,700 円
出版年 : 2017/12 月

表現技法と描かれた時代風潮から、毛宗崗本の思想的特徴を解明する

目次:
序 章 明清小説研究と時代風潮
 毛宗崗本の概略
 毛宗崗本『三国志演義』の先行研究
 小説研究と国民意識
 本書の方法論

第一章 劉備の仁
 鞭打った者は誰か
 妓女の涙か求賢の涙か
 仁に過ぎる
 梟雄劉備

第二章 関羽の義
 曹操を殺そうとする義
 曹操を殺さない義
 義の多義性と毛宗崗本が重視する関羽の義

第三章 劉封と関平
 宗族継承における養子の重要性
 異姓養子、劉封
 同姓養子、関平
 劉備・諸葛亮の無謬性

第四章 曹操の遺令
 曹操臨終の表現
 毛宗崗本の「曹操分香売履」と陸機の「弔魏武帝文」
 妾への遺贈に込められる愛

第五章 諸葛亮の智
 神格化された諸葛亮像
 非難される諸葛亮
 学んで至る「智」絶

第六章 貂蝉の孝と義
 『三国志演義』において貂蝉が呂布の妻ではない理由
 貂蝉への高い評価よりみる貞節と孝
 毛宗崗本に描かれた女性像からみた貂蝉

第七章 徐庶の母
 忠孝の葛藤
 曹操への忠
 劉備への忠

第八章 関公秉燭達旦
 女性の貞操を守る「男女の義」
 明清小説に描かれた旅と女性
 姦淫を禁ずる関帝

第九章 母と子の表現
 劉備の糜・甘夫人と劉禅
 『三国志演義』に取り入れられた「母以子貴」について
 「子以母貴」による劉禅継嗣の廻護

終 章 毛宗崗本『三国志演義』の表現と時代風潮
 毛宗崗本『三国志演義』の表現
 毛宗崗本『三国志演義』に描かれた時代風潮

附 章 中国近世小説研究の一視角
 中国小説における社会背景理解の必要性
 人情・世情小説と族譜
 『三国志演義』の分析材料と多様性

文献表
あとがき





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