書名 : 論語における孔子の教育思想と楽
編著者 : 荒木雪葉
出版社 : 中国書店
定価 : 4,200 円
出版年 : 2013/08 月
既存の価値観が崩壊し新しい倫理が求められていた春秋時代、孔子は周の文化を継承し、さらに発展させて、独自の思想の完成を目指した。その思想の特徴は、身分の差を越えた人格の修養と礼楽を重視したことにある。礼楽に倫理観の根拠を求め、中でも楽を「詩に興り、礼に立ち、楽に成る」として君子の修養過程の最終段階に位置づけた。言葉・旋律・舞の三者が一体となっている楽を学ぶことを通して、全てを統合した〈和〉を体得した君子となる──。音楽理論における〈和〉の概念を考察し、『論語』に見る孔子の音楽思想とその教育理念の歴史的意義について明らかにする。
目 次
序 文 (荒木見悟)
序 章 孔子とは何者か
第一章 楽に関する諸問題
第二章 述而篇「子在斉聞韶楽」―孔子の音楽観の原点
第三章 孔子の教育―人格の完成
第四章 音楽による修養の完成―「成於楽」と<和>
第五章 先進篇「由之鼓瑟」章について―楽器演奏に関する教育
第六章 詩と舞に関する教育
終 章 現代社会と孔子の音楽教育理論
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