書名 : 俄蔵黒水城漢文文献釈録(全5冊)
編著者 : [俄羅斯]波波娃主編/寧夏大学西夏学研究院等編
出版社 : 甘粛文化
定価 : 59,400 円
出版年 : 2021/12 月
俄藏黑水城漢文文獻釋錄(全4卷5冊) 精装
内蒙古自治区アルシャー盟エジン旗に位置する黒水城(カラ・ホト)は西夏の故城。20世紀初頭、ロシア人探検家コズロフの探索によって大量の西夏文・漢文文書(黒水城文献)が発見され、西夏学の礎を築いた。
本書は、黒水城文献の漢文部分のうち、仏教文献を除いた社会文書全件を、西夏巻、宋遼金巻、元代巻、綜合巻(2冊)に分けて収録する。
その内訳は
西夏巻 「南邊榷場使文書」「天慶年間裴松壽處典麥契」「光定十二年正月李春狗等撲買餅房契」「光定十三年千戸劉寨状」等の呈状、帳目、契約、験傷単等121件
宋遼金巻 「宋西北邊境軍政文書」「金西北諸地馬步軍編冊」等の軍政文書122件
元代巻 元および北元の呈状、諮文、書札、案牘、牒文、登記簿、税票、承管状、契約、婚書、帳目、信件等109件
綜合巻 「六十四卦圖歌」「卜筮要訣」「養生補益方」「神仙透風丹方」「治諸風烏金丸方」等の占卜、薬方、書信、雑抄当144件
以上計496件
原文献の高精細カラー写真それぞれに、叙録・釈文・校注を対照形式で収録する。黒水城文献の整理出版は、1990年代より上海古籍出版社から刊行が続いているが、90年代に出版された「漢文文献」部は、種々の制約によりモノクロでの影印出版であった。本書は、黒水城文献・漢文部分(社会文書)初のカラー影印本であり、整理校注本としても初の出版となる。
また、これまで誤って敦煌文献に分類されていた「西夏光定十二年正月李春狗等撲買餅房契」「元代亦集乃路在城住人不顔帖木為男僕求娶牙糜失為正妻婚」などの文献を黒水城文献と比定して収めたほか、整理作業の過程で新たに発見された漢文文献を収録するなど、中露の最新研究成果を反映している。本書収録の文献は、黒水城周辺で活動したさまざまな民族の社会・経済・文化・医薬などに関する広範な記録であり、西夏および周辺民族史の研究に、貴重な原資料を提供する。
本书系2019年国家古籍整理出版项目,全书以俄藏黑水城汉文文献为研究对象,将俄国探险家科兹洛夫从黑水城发掘的汉文文献予以校注,首次在国内出版。分为4卷、5册,其中,西夏卷,宋、辽、金卷和元代各1册,综合卷2册。本书以文献高清图版和叙录、校勘、注释相结合,校注文献包括官方档案、军事文书、经济文书、法律文书和佛教文书等,学术价值和资料价值极高。
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