書名 : 冊府元亀（校訂本）（全12冊）
編著者 : [宋]王欽若等編纂；周勲初等校訂
出版社 : 鳳凰
定価 : 81,000 円
出版年 : 2006/12 月
宋真宗時代、王欽若、楊億などの学者が諭旨を受け、編纂した《冊府元亀》は、1,000巻から成る宋代の四大類書の一つであり、明代以前の伝世文献の中、規模のもっとも大きな典籍でもある。31部・1,104門に分け、五代以前の正史などの史料を抄録・編纂したものであり、その価値は3つの面が考えられる。
①《冊府元亀》に収録された文献は、殆ど唐宋の典籍であるため、後世の史料の誤りを正すことができるほか、歴史事件を記述する史料以外の多くの典章制度に関する文献も収録されており、史料的価値が高い。
②《冊府元亀》の史料は、後世の同種の史料と対照・比較することができ、校正の根拠にもなり、校勘学的価値が高い。
③中国の伝統史学は、政治史に偏重する傾向があるが、《冊府元亀》は、さまざまな分野の史料を収録しており、多くの専題史の研究には欠かせない一次史料であるため、学術史的価値が高い。このように《冊府元亀》は、文献の宝庫ではあるが、宋版には欠本が多く、明版は誤りが極めて多い上、索引も付いていないため、多くの研究者に敬遠されがちであった。南京大学古典文学研究所の周勲初などの学者が、10数年をかけて編纂した本《冊府元亀》（校訂本）は、明代黄国琦刻本を底本とし、宋本を参照し整理・編纂したものであり、校訂を加えたところには、詳細な校訂記を掲載し、宋版・明版ともに明確に記載されていない部分は、唐五代以前の大量の子部と史部の文献を参照するなどして、《冊府元亀》本来の姿を反映するように期している。附人名索引。
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